ファンド出資先の取組事例

メイン_2974.jpgおおのミルク工房

 01おおのミルク工房

main_DSC_3163_R.jpgあおもり海山

 02あおもり海山

メイン写真.jpgJ−ACEひびき

 03J−ACE ひびき

main_620C9968.JPGアグリゲート東北

 04アグリゲート東北

620C1925.JPGひこま豚

 05ひこま豚




株式会社アグリゲート東北

ジャンル:流通 Physical Distribution
山形県西村山郡河北町 Kawakita-machi Nishi-Murayama gun Yamagata

main_620C9968.JPGスクリーンショット(2012-09-26 17.02.46).png

生産者やパートナー企業の支援で誕生した、
農業・青果流通の新しい形を築く新会社

2014年10月、東北6次産業化ブリッジファンドなどの出資により設立された(株)アグリゲート東北が目指すのは、農業と青果流通の新しい形。山形県の果樹農家が、食品流通・加工・外食事業の実績のあるパートナーの販路・ノウハウを活用し、ギフトマーケットや輸出等、果物の販路拡大を推進することで、新たなバリューチェーンを形成。原材料の付加価値向上を目指していく。
(2014年11月28日 取材・撮影/RPI)

【会社概要】
株式会社アグリゲート東北
設立:2014年10月
所在地:山形県西村山郡河北町西里418-1
資本金:1,390万円
代表取締役:宮川博臣
出資者・出資額:東北6次産業化ブリッジ投資事業有限責任組合※ 695万円/地元農家合計 350万円/(株)ジャパン・アグリゲート、(株)ハミングバード・インターナショナル、(有)餡のおおすか 以上3社による共同出資 345万円(合計1,390万円)

※東北6次産業化ブリッジ投資事業有限責任組合とは
平成25年4月に設立。第1次産業者が中心となり、農林水産物の加工・販売等2次・3次産業の事業者との協業、自主展開を図ることで、農林漁業を成長産業分野として発展させ、宮城県を中心とした東北地方の活性化を目指す。出資者は、(株)七十七銀行、山田ビジネスコンサルティング(株)、(株)農林漁業成長産業化支援機構。

インタビュー

農業者と流通業者が一体になった、新たな流通モデル

01ブロック_620C9948.JPG01ブロック_620C9948.JPG株式会社アグリゲート東北 代表取締役 宮川博臣さん(43)銀行マンから流通の業界に転職。アグリゲート東北の設立で、家族揃って山形へ転居してきた。 2014年10月に誕生したアグリゲート東北は、山形県河北町にあった1軒のコンビニエンスストア跡地を事務所に選んだ。従業員のデスクの横には天井に届きそうなくらい段ボールが高く積まれており、作業台では山形県産のりんごやラ・フランスが梱包され、駐車場ではフォークリフトが走る。「『何をやる会社なんですか?』とよく聞かれますが、私たちはここで、農家さんと流通業者が一体になった新たな流通モデルを作ろうとしています」と、代表取締役の宮川博臣さん。

 アグリゲート東北は、山形県のりんごやラ・フランス、さくらんぼなどの果樹生産者を中心にして設立された合弁企業で、A-FIVE出資案件の中でも数少ない、流通を主軸としている事業体だ。流通のプロと地域生産者が連携して、品質の高い特産品を産直ギフトなどの高付加価値市場で販売拡大していくことを目指している。「地産地消という言葉がよく使われていますが、山形の場合、70%以上の果物が県外流通です。大都市圏への流通体制をしっかり構築していきたい」と宮川さん。

農業の流通現場で重視される、流通業者と生産者の信頼関係

02ブロック_620C0057.JPG山形の農業の未来を考える協議会 会長 高橋彦太さん(32)。さくらんぼ(110アール)をはじめ、桃、すもも、米などを生産している農家の三代目。高橋さんが育てたさくらんぼは山形県の品評会で高く評価されている。 アグリゲート東北の設立を主導したのは、パートナー企業の1社であるジャパン・アグリゲート( 本社・埼玉県)で、生産者・流通業者・小売店が連携した三位一体型の流通モデルを構築している会社だ。宮川さんはジャパン・アグリゲートで副社長を務めた経験・実績を活かし、新会社を運営していく。「農業の流通現場では、販売先が流通業者と取引する際、流通業者と生産者との信頼関係を重視しています。私たちにとっては実はそれが最大の強み。東北なら東北と産地に密着し、生産者と話し合いながら販路を開拓していきます。それが品質向上や生産者の収入アップにもつながります」と宮川さん。

 そのような信頼関係が、アグリゲート東北の協力生産者のひとつ「山形の農家の未来を考える協議会」との間で築かれている。協議会の会長・高橋さんはアグリゲート東北の出資者のひとりでもある。生産者と付き合う中で宮川さんは、「美味しくないものを美味しいとは言いません。それは僕の使命。生産者が、主体的に様々な課題に取り組んでいくことを願っています。アグリゲート東北には、生産のプロがいて、僕たち流通のプロがいる。6次産業化はプロとプロが連携することによって、産業を強く大きいものにしていき、効率的にするものだと思います」と話す。

生産者との関係を強みに開拓していく新たな販路

04ブロック__image3.jpegアグリゲート東北では、流通業者と生産者が、何を作り、どのように売るのかを話し合い、消費者と話す機会を作り、営業活動を行っていく。国内の流通パイプを強くしながら、今後は海外輸出も視野に入れる。 一方で、流通業界に対する懸念も抱える。「農業界での流通は、価格決定も含めた販売委託が行われていることがほとんどです。さらに、生産者には農産物の安定供給が求められています。現代の流通では、安定供給できない商品を抱えてしまった産業は衰退してしまいます。そんな時代背景の中、アグリゲート東北が築いていこうとしている流通のカタチは、販売する青果物の価格について、事前に話し合い、地元農家から直接仕入れるというシステムです。私たちが大事にしていることは、一時的に商品をどれだけ高く売るかということではなく、通年で一定の売上を維持することで、農家の安定した収入を確保し、さらにそれをどのようにして増やしていくかということです」と宮川さん。

 宮川さんが、金融業から流通業に転職したのは、素晴らしい品質の果物を作る生産者に出会ったことがきっかけ。「このような農産物の良さを消費者に伝えながら販売していくお手伝いをしたいと思いました」と原点を振り返る。新会社設立から2ヵ月、アグリゲート東北は、首都圏の大手百貨店や量販店の他、通信販売向けの取引を開始。山形の生産者の思いの詰まった青果を届けている。

生産者、パートナー企業との強い絆で新会社を設立

03ブロック__IMG_0202.JPG協力生産者グループ「山形の農家の未来を考える協議会」は、20~30歳の農業者で構成され、2011年2月、村山地方を中心に6名のメンバーからスタートした。 新会社設立にあたり、「生産者と流通業者が一体となった、新たな流通モデルを作りたい」という宮川さんの思いと同じ方向を向くメンバーが集まった。ジャパン・アグリゲートや山形の生産者以外に、仙台でイタリアンレストランを経営する(株)ハミングバード・インターナショナル、会津若松で和菓子を製造している(有)餡のおおすかがパートナー企業として共同出資。両社の経営者の二人は宮川さんの盟友で、農商工連携を成功させる人材の育成を目的とした研修の同期メンバーとして出会った。「出資同意決定に至るまでには、サブファンド等と様々な書類のやり取りがありますが、パートナーとの信頼関係がなければ円滑に進められなかったと思います。」

 今回、A-FIVEを活用した理由について、農業者との連携強化にあると宮川さんは語る。「アグリゲート東北の設立を主導したジャパン・アグリゲートは、2015年の会津若松をはじめ、全国に5つの拠点展開を考えています。それは、単なるグループ会社としてではなく、それぞれ地域の農業者の意志を大切にしながら地域の活性化に貢献できる会社にしていきたいと考えています。会社設立にあたっては、農業者はリスクを負うことになりますが、主体性が強くなります。」現在、パートナー企業との連携では、海外での販路開拓、外食メニュー・加工品の開発が進められている。

サポーター

〜ここで働く仲間、外部でサポートしてくれる仲間がいて成り立っている〜

アグリゲート東北をサポート

株式会社ジャパン・アグリゲート 代表取締役社長
岩藤健二さん(44)

生産者の声や思いを消費者に伝えていく新しい流通

サポーター_620C0102.JPGサポーター_620C0102.JPG東北の果物を中心とした青果物に付加価値をつけ、首都圏の外食産業、仲卸などへ販売を行っている。 「現在、品質や価格に対する消費者の求めるレベルは日々高まっています。一方で農業は、限られた期間や耕作面積の中で、いいものを生産できるかを追求しますが、生産できる農産物の量は限られ、コスト低減の難しさに直面しています。このようにして消費者が求めていることに生産者は対応しきれず、大きなギャップが生まれてしまいます。ギャップを埋めていくためには、消費者は生産者がどのような状況で食物を栽培をしているかを知ること、そして、日本各地の生産者が自分たちの思いを伝えていくことが必要です。

 アグリゲート東北はそのための拠点作りのひとつで、この流通モデルが成功して日本中に広がっていくことを希望しています。ジャパン・アグリゲートは、首都圏に拠点を置く流通のプロとして、大都市での販路開拓や東南アジアを中心とした海外展開など、緊張感を持ちながらアグリゲート東北をサポートしていけたらと考えています。

アグリゲート東北 商品Data

01 さくらんぼ
全国生産量の約7割を占める山形県のさくらんぼ。ハウスさくらんぼも含めると、毎年4~8月が収穫時期となる。さくらんぼ農家の高橋彦太さんによると、いいさくらんぼは、粒に張りや艶があることはもちろん、香りもポイントになるそうだ。また、ちゃんと栽培されて実がギッシリ詰まったさくらんぼは、ゼリー状の食感が味わえるそう。

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02 ラ・フランス
全国生産量の約7割を占める山形県のラ・フランス。明治36年頃輸入された当初は、栽培に手間がかかるということで、日本ではあまり受け入れられなかったが、昭和40年代のグルメブームで注目を集めるようになった。特有の芳香とまろやかな果肉が特徴で、たんぱく質分解酵素を含んでいるので、肉料理と相性が良いといわれる。

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03 りんご
山形のりんごの生産量は全国で第4位。「山形の農家の未来を考える協議会」のメンバーで生産した、さくらんぼ、ラ・フランス、りんごなどが、ギフト品としてアグリゲート東北から出荷。梱包にも細心の注意が払われている。

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